伊東市にある大室山は伊豆のシンボルのひとつで、山頂では富士山の眺望を含む絶景を満喫できるのが売り物だ。
筆者は伊東市内に住んでいることもあり、過去に2度訪れたことがあるが、いずれも空気が霞んでいたため富士山を臨むことはできなかった。
また、伊豆スカイライン沿いにある巣雲山園地も富士山のビュースポットのひとつで、自宅から割と近い距離にあるのだが、何故か一度も訪れたことがない。
いつの日か、この2つのビュースポットで富士山の鮮明な姿を眺めたいという願望があったが、今日は絶好の気象条件に恵まれたので、チャンス到来とばかり出掛けることにした。
今回のドライブのプランは、宇佐美大仁道路(県道19号線)を亀石峠方面に向かい、そこの料金所から伊豆スカイラインに入ってまずは巣雲山園地で眺望を堪能。
続いて天城峠料金所を出て一般道の遠笠山道路(県道111号線)に入り、桜の名所である「さくらの里」に立ち寄った後で大室山に登頂。
そして最終目的地は、これまた山頂が絶景スポットになっている小室山公園だ。
素敵なドライブ旅になりそうな予感がし、出掛ける前から胸が高鳴る。
旅の相棒は、我が愛車であるピンク色のハスラーだ。
巣雲山園地で富士山を満喫
東京方面から亀石峠に向かう場合は、国道135号線の亀石峠入口交差点を右折すると、宇佐大仁道路に入ることができる。
この道路はたびたび通行するので特に新鮮味はないのだが、晴れた日のドライブはそれだけで気分が高揚する。
少し走ると伊豆急行線のガーター橋と交差するが、その手前左側に「長い峠道最後のスタンド」の看板を掲げたガソリンスタンドがある。
実際にここから先はしばらくガソリンスタンドがないので、ガソリン(もしくは軽油)の残量が心もとない場合は、ここで給油するといいだろう。
ちなみに店員のいるスタンドなので、セルフはどうも苦手という人も安心されたい。
とエラそうな書き方をしているが、実は筆者もセルフは大の苦手なので、店員の姿のあるスタンドを探すクチだ。
ここから先はずっと上り勾配が続くのだが、我がハスラーMT車は健気に駆け上がっていく。
ハスラーの前はスバル・R1のスーパーチャージャー仕様に乗っていたのだが、それよりは非力ながら、もどかしいほど鈍足というわけでもない。
山間を縫うようなワインディングを気持ち良く走っているうちに、亀石峠料金所に到着。
ここはETCゲートはないので、おじさんに現金を渡して通行券をもらう昔ながらのシステムだ。
実は、伊豆に住んでいながら伊豆スカイラインは一度も走ったことがなかった。
料金900円也を支払い、どんな道路なのかとワクワク、ドキドキしながら本線に合流したが、幅員が広い上カーブも比較的ゆるやかなので、とても走りやすい。
さらに平日ということもあってか交通量がごく少なく、マイペースで走れたこともマル。
巣雲山園地までの距離はわずか4キロ足らずなので、10分も掛からずに到着した。
もっと走り続けたいよ~!
ほかには反対側の駐車場に1台停まっているだけで、ガラガラだった。
下り車線側にある駐車スペースはご覧のとおり砂利敷きだが、ゴツゴツのマッド&スノータイヤを履く我がハスラーにはお似合いだ。
ここで足回りのモディファイを紹介したいので、しばしお付き合いを。
タイヤはトーヨータイヤの「オープンカントリー」で、ゴツゴツした見た目とは裏腹に、意外と乗り心地はいいのだ。
アルミホイールは、軽自動車やコンパクトカーの定番のひとつ「ミニライト」をチョイス。
Gグレードに標準で付く鉄チンホイールも十分オサレだが、人と差別化を図りたかったし、バネ下も軽減したかったのだ(逆に重くなっていたりして?)
また、ホイールハウス内に青いショックアブソーバーが見えると思うが、これも純正品ではなくKYB製だ。
免振装置の不正でバッシングされているKYBだけに、残念ながらあまり自慢にはならないが・・・。
また、ブレーキシューも前後とも社外品(モンスタースポーツ製)に交換済だ。
制動力が高い上、とてもコントローラブルなので気に入っている。
閑話休題、ジマン話はここまでにして、話を巣雲山園地に戻そう。
道路の反対側にある展望デッキに足を運ぶと、期待どおり素晴らしい光景が目の前に広がった。
これでは富士山が分かり辛いと思うので、富士山にズームイン!(ちょっと古いか・・・)
少し雲はかかっていたものの、山頂がこれだけハッキリ見えれば満足だ。
富士山を眺めているとそれだけで癒され、ここを訪れて良かったと心底思える。
思う存分に眺望を楽しんだあと、ハスラーに乗り込み次の目的地である大室山を目指す。
しばらくは前後を走る車もなく、対向車もたまにすれ違う程度で、ごく快適なドライビングが続いた。
が、ふとバックミラーに目をやると、ミニの中で最強を誇るジョンクーパーワークスが猛スピードで迫ってくるではないか。
追い越し禁止の黄色いセンターラインの区間だったので、煽られるかもしれないと身構えたが、一定の車間距離をキープしながら付いて来るのでちょっと安心した。
が、センターラインが白線に変わるやいなや猛スピードで追い越しをかけ、あっという間に視界から消え去った。
昔、「狭い日本、そんなに急いでどこに行く」という標語があったが、もしかすると漏れそうでトイレに急行していたのかもしれない?
その後は再び平和なドライビングとなり、無事天城高原料金所を通過、遠笠山道路に入った。
遠笠山道路は伊豆スカイラインよりも幅員が狭くカーブもきついので、自然にペースは下がる。
ギアはサード入れっぱなしで事足りたスカイラインと異なり、セカンドがメインとなるため、エンジンが唸ってしまう。
そこは軽のNA車なので我慢のしどころだが、エンジン音さえ気にしなければ、森の中を縫うような道路を走るのは気持ちがいい。
やがて、「さくらの里」に到着。
さくらの里で寒桜を鑑賞
ここは、「さくら名所100選」の地にも選ばれている、ある意味で桜愛好家の聖地のような場所だ。
駐車場に停め、寒桜をバックにハイチーズ。
敷地内ではところどころに寒桜が咲いており、十分目を楽しませてくれた。
埼玉で生まれ育った筆者は、桜といえばすなわち染井吉野であり、4月上旬に咲くものという先入観を持っていた。
しかし、伊豆の地では寒い冬の時期に咲く桜もあることを知り、大袈裟にいえばちょっとしたカルチャーショックを受けたものだ。
とにかく、長い期間に渡り桜が見られるのは嬉しい。
10分ほど散策したのち、さくらの里を後にし大室山に向かう。
大室山で絶景を堪能、あるカップルとの触れ合いも!
さくらの里と大室山は目と鼻の先の距離にあり、あっという間に到着。
土産物屋と食事処がある写真の建物を抜けると、山頂に向かうリフトあるので、往復500円のチケットを購入して早速乗車する(この表現で合ってる?)。
ロープウェイと違って開放感はバツグンだし、見晴らしもいい。
ほどなくして山頂駅に到着、距離にして約300メートル、6分ほどの道中だった。
そして、ここでも富士山をバッチリ臨むことができた。
上の写真の中央に小さく見えるのが富士で、その下にはさっき乗っていたリフトが見える。
富士山はとても気まぐれで、朝は姿を見せていても昼には雲に隠れてしまうことがままあるのだが、ちゃんと姿を見せてくれた。
三度目の正直でついにリベンジを果たすことができ、溜飲が下がる思いだ。
すり鉢状の山頂には360度パノラマビューの遊歩道が整備されているが、景色を眺めながらゆっくり歩いても20分ほどで1周できる。
遊歩道をしばらく進むと、リフトの麓駅とハスラーを停めてある駐車場が見えてきた。
カメラをズームアップしてみるとハスラーの姿がバッチリ確認できたが、やっぱりピンクは目立つわ。
遊歩道を半周ほど進むと、山頂駅越しに見事な富士山が見えたので、ズームアップした写真を撮ってみた。
青き空に真白き富士、やっぱりこうでないとね!
そして歩き始めてから20分足らずで山頂駅に戻ったが、その近くには写真の看板がある。
実は、この場所でちょっとした触れ合いがあったのだ。
ある若いカップルが、この看板を背景に記念撮影していた家族連れに「よろしかったらお撮りしましょうか?」と声を掛けたのだが、「結構です」と断られてしまった。
家族連れが立ち去った後、二人は笑いながら「たいてい断られちゃうんだよね。自分たちなら大喜びで撮ってもらうのに」と言いつつ、男性が看板の後ろに座ってポーズ、女性がスマホを構え撮影スタンバイ状態に。
そこで筆者はすかさず、「じゃあ、逆に私が写真をお撮りしましょうか?」と声をかけたところ、二人は嬉しそうに「え?本当ですか!?じゃあお願いします!」と応じてくれた。
スマホを拝借して写真を撮ってさしあげると、二人は満面の笑顔で「一生の宝物にします!」と言ってくれたので、こっちまで幸せな気分になってしまった。
こういう一期一会の触れあいも、旅の醍醐味のひとつだ。
そして小腹が空いたので、山頂駅の売店で売っている団子を購入。
この中から選んだのは、一番健康に良さそうな「きなこ」だ。
団子は結構GI値(血糖値の上昇指数)が高い食品だが、きなこにはGI値を下げる作用がある。
これ、健康オタクである筆者のマメ知識。
早速ベンチとテーブルのある場所に持ち運び、そこで食した。
味の方は出来立てだけあり、スーパーやコンビニで売っているものとは比較にならない。
充電バイク旅の出川哲っちゃん風に言うなら、「ウン、うんまい!」
眺めを満喫し、触れあいで気持ちがホッコリし、お腹も満たされ大満足したところで、麓を目指しリフトに乗車。
麓駅の建物内でもみじ饅頭の実演販売をやっていたので、これも食べてみたくなった。
販売員のおじさんに110円也を払ってひとつ買い、外のベンチで食する。
これを見てB&B島田洋七の「もみじまんじゅー!!」が頭に浮かんだアナタ、ワタシと同じくらい古い人間ですよ。
味の方は焼きたてのホヤホヤだけあり、やっぱり間違いなかった。
モチモチまいうー!である。
食べ終わって少しまったりしたのち、本日の最終目的地である小室山を目指しいざ出発。
遠笠山道路を進み、国道135号線と交わるグランパル交差点を左折、しばらく135号線を走る。
写真はY字の分岐路になっている梅の木平交差点だが、ここが大室山と小室山のほぼ中間地点だ。
これを左に入ると「伊豆の瞳」と呼ばれる一碧湖に出るが、今回は道なりに右方向に進む。
さらに5分ほど走ると一碧湖入口交差点があるが、ここも道なりに右方向だ。
この写真から、ハスラーのフロントウィンドウの天地が短いことがお分かりいただけるだろう。
交差点の先頭に停まると信号が見辛いこともあるが、少し身をかがめれば見えるので大きな問題ではない。
ちなみに、Aピラーの付け根にマウントされているのは社外品のタコメーターである。
エンジン回転はマルチインフォメーションディスプレイにバー表示(タコメーターならぬタコバー?)することもできるのだが、決して見やすいとはいえない。
そこで、アナログ式のタコメーターを装着したというわけだ。
こんな場所に取り付けてあっても、結構視認性はいい。
小室山でも絶景が待っていた
ほどなくして、小室山公園の手前にある駐車場に到着。
大室山からは8キロほど、時間でいえば15分ほどの距離なので、結構近い。
ここでも寒桜が咲いていたが、ピンクの寒桜とピンクのハスラーのコラボレーションもいいもんでしょ?
すぐそばで「つばき鑑賞会」が開催されているためか、出店が出ていた。
そこで売っていたいちご大福が美味しそうだったので、1つ購入。
これは、小室山の山頂で食べることにしよう。
また、駐車場にはかつて乗っていたことがあるフォルクスワーゲン・タイプ1(初代ビートル)が停まっていたので、思わずシャッターを切った。
筆者が所有していたのも、これと同じ通称ビッグテールと呼ばれる後期型だ。
ビンテージなので故障ばかりしていたが、味のあるいいクルマだった。
でも、もし伊豆で乗るとなると、メンテしてくれる整備工場を探すのも大変だろうな。
ここからリフト乗り場のある小室山レストハウスを目指し、歩きはじめる。
そして歩くこと数分で、小室山レストハウスに到着。
この銘板のある近辺からも、富士山の姿を見ることができた。
正に富士山三昧、余は満足じゃ!
ここのリフトの料金は往復470円で、これを利用して山頂を目指してもよかったのだが、運動のため歩くことにした。
そう、ここはリフトでしか山頂に行けない大室山と異なり、徒歩で登れる登山道が整備されているのだ。
登山道はすべての区間が舗装されているので歩きやすいが、途中から勾配がきつくなるので、息があがる。
途中、ワンコを連れたフレンドリーな女性と挨拶を交わした。
犬種を訪ねたりしていると、ワンコがこちらの方に寄ってきたのでナデナデ。
そして束の間の触れあいの後別れを告げたが、こうした触れ合いも心が温まる。
再び歩きはじめ、ほどなくして山頂に到着。
展望デッキの向こうには、伊豆大島が見える。
その右の方には先ほど登った大室山の姿もあったので、ズームアップで撮影。
また、展望台には「森のぞうがん美術館」が併設されている。
「ぞうがん」はヨーロッパの古典的な工芸品で、日本で制作・展示しているのはここだけらしい。
以前入館したことがあるので今回は中には入らなかったが、作品の数々はなかなか見事なものだ。
筆者は、ここでぞうがんの表札を作ってもらった。
無料で見られる作品もあるので、写真を貼付しておこう。
入館料も大人300円と安いし、一度は入館してみることをおススメしたい。
このあと展望デッキのベンチで、バッグに入れておいたいちご大福を食した。
サイズはコンビニで売っているものより小振りだが、いちごはジューシーだしあんこも甘すぎないしで、味は文句なしだった。
そして一休みしたあと帰路に着いたが、やはりリフトは使わず徒歩だ。
中高年は積極的に運動しないとね。
小室山レストハウスにはレストラン「つつじ亭」が併設されているので、ここでランチを取るつもりでいた。
しかし、入り口にはなんと「本日は予約により満席です」との表記が。
ガックシ!平日なのに満席とは、信じられない。
こんな料理にありつけると思い、楽しみにしていたのに・・・。
落ち込んでばかりもいられないので、気を取り直し、ならばとレストハウスでソフトクリームを購入することにした。
つつじ味とニューサマーオレンジ味が選べるが、「小室山レストハウス限定」といううたい文句に惹かれ(限定という二文字に弱い)、つつじ味を注文した。
筆者の汚い手が映ると不味く見えそうだったので、店員のお姉さんにお願いし、持ってもらいながら撮影。
お味の方だが、フツーのバニラ味ソフトクリームだった。
つつじの味はしなかった・・・というか、そもそもつつじを食べたことがないのでなんとも言えないが、とにかくクセはまったくなく、フツーにおいしかったので満足だ。
食べ終わると小室山レストハウスを後にし、帰路に着いた。
今日のドライブ旅のレポートは、ここまでである。
大室山と小室山をドライブしてみて
今日のドライブでは、目論見どおりいずれのスポットでも富士山を満喫できたので、とても満足できた。
それに、人との触れあいもとても良かった。
ランチの件だけは残念だったが、得られた感動の大きさに比べれば、それも些末なことに思える。
今回のコースは、富士山を含む絶景を楽しむルートとしておススメしたい。
仮に富士山が見えなかったとしても、それなりの満足感は得られるはずだ。