基本的に、値引き交渉には競合が必要です。
他車との競合をあおる事によってディーラー販売店・セールスさんの競争心を奮い立たせ、大幅値引きを勝ち取る事が出来ます。
ここでは有効な競合車の設定の仕方を紹介します。
他メーカーのライバル車
これが一番の基本でしょう。
狙っている本命車の同クラス、同価格帯の他メーカーの車種を選んで競合車に設定します。
競合車は複数設定してもいいですが、同じクラスの1番売れている人気の車種を選びましょう。
本命車が一番売れていれば、2番手・3番手の車種を選びます。
人気車が競合と分かると、「こちらは値引きで対向します」となる傾向が多いです。
他メーカーのOEM車
これはトヨタやダイハツに多く見られます。例えばダイハツ ロッキーとトヨタ ライズ。
この2台は、外見が違うだけで基本的に中身(エンジン・シャシー・内装形状など)は同じ車です。
他にもダイハツ トール、トヨタルーミー・タンク、スバル ジャスティなども同じ車ですし、スズキ エブリイワゴンとマツダ スクラムワゴンなどもあります。
これらのOEMはメーカーが異なるので、競合させて当然問題ありません。
「安い方から買う」とやって大いに競合させましょう。
その他の競合車
本命車の同クラスのジャンルにこだわらず、値引きの大きい車種を競合車に設定する方法もあります。
排気量やクラスに関係なく、価格帯が同じで似たような性格の車種を選ぶと良いでしょう。
例えば「家族4人で買い物からレジャーに使いたい」となれば、ミニバンやSUVでもいいでしょう。同価格帯のミニバンとSUVを競合させれば良いのです。
ステーションワゴンのスバル レヴォーグとSUVのトヨタ ハリアーを競合させる
どちらも人気車種なので、競合効果が高い
「使用目的に合っていれば車種にはこだわっていないので、安い方から買う」とすればいいでしょう。
同じクルマ(ディーラー)同士の競合
正規ディーラーには、メーカーの直営以外に、ディーラーを経営する別の会社(フランチャイズ制)が存在します。
ほぼ全てのメーカーで、同地域に複数の別経営のディーラーが存在する地域があります。
トヨタ(レクサス除く)を含めて、ほぼ全てのメーカーでは、一つのディーラーで全車種を販売しているので、同じメーカーの看板を掲げながらそのディーラーを経営している会社は別、と言ったディーラーが多くあります。
これを利用して、ホンダA店の値引き条件を別経営のホンダB店にぶつける、と言った同士競合が可能になり、値引き交渉する上でとても有効な方法となります。
交渉するディーラー・販売店の選択
正規ディーラー・サブディーラー・低金利ショップなどで新車を買うことが出来ます。
アフターサービスの事を考えて自宅や勤務先などに近いところを中心に、本命車、競合するライバル車の販売店をリストアップします。
時間が許せば出来るだけ多くの販売店を回り、ディーラー同士を競合させて「今値引き出来るディーラー」に巡り合って、大幅値引きを勝ち取りましょう。
正規ディーラーを探す
正規ディーラーは、メーカーのHPや電話帳と一緒についてくるタウンページで捜すことが出来ます。
本命車・ライバル車・同士競合のディーラーをリストアップして交渉していきましょう。
越境のすすめ・他県のディーラーと競合させる
一般的に小都市より大都市の方が競争が激しいため、値引き幅が大きくなります。
新車ディーラーは都道府県単位でフランチャイズ制を採っていますので、県が違えば経営する会社も異なります。
2県にまたがって商談できる人は積極的に越境するといいでしょう。同じ車種同士で競合させる事が出来て、競合効果も高いです。
違う法人同士で競合させる
同じメーカーの販売チャンネルでも、経営する会社が違えば同じ販売チャンネル同士で競合させる事が出来ます。
例えば自宅圏内にホンダカーズA店とホンダカーズB店が在るとします。
ホンダカーズA店とホンダカーズB店の経営する会社がそれぞれ違うのなら、競合させる事が出来ます。
経営する会社を調べるには、各メーカーのホームページから販売店を検索して、販売店のホームページを見ます。(各メーカーの経営別のディーラーの見分け方は下記を参照)
販売店のHPから会社案内や企業情報を見れば、社名が出ていますので経営する会社が分かるでしょう。
また、経営する会社が同じ場合は、営業所が違うだけで会社は一緒なので競合する事は避けましょう。
同じ会社なのでユーザーのデータがコンピューターで管理・各ディーラーで共有されているので、競合しているのが分かってしまいます。
すると片方が降りてくるので競合になりません。
これらの事を踏まえて商談するディーラーを選びましょう。
【メーカー別】ディーラーを経営する法人の見分け方
経営する法人が異なれば、同じメーカーであっても競合させる事が出来ます。
と言った商談がB店で出来ます。競合効果も高いでしょう。
でも近所のディーラーが、同じ経営会社なのかどうかなんて判らない・・・と言う方も多いと思います。
そこで、各メーカーのHPから、ディーラーを経営する法人の見分け方を紹介します。
トヨタディーラーの見分け方
検索ページから郵便番号や地域名などで絞り込み。
上の画像で言えば、下線部分が会社名、囲い丸部分が異なれば別会社なので、そのディーラー同士で競合出来ます。
赤丸の「ネッツトヨタ埼玉 熊谷店」と「ネッツトヨタ東埼玉マイネッツ東松山店」は別会社なので、競合させる事が可能。
青丸の「トヨタカローラ新埼玉 佐谷田店」と「トヨタカローラ新埼玉 嵐山店」は会社名が全く同じなので、経営する会社が同一のため、競合させる事は出来ません。「トヨタカローラ埼玉 熊谷店」とは会社名が異なるので、新埼玉のディーラーと競合出来ます。
トヨタは2020年4月から全てのディーラーで全ての車種を買う事が出来るようになったので、これまでの販売チャネル関係なく、経営する会社が違えば積極的にトヨタディーラー同士の競合が出来るようになります。(いずれ販売会社も統合されていくようですが、時間が掛かるのでまだまだ競合は可能です)
※トヨタの車種別値引きページはこちら
日産ディーラーの見分け方
日産の場合もトヨタと同様で、会社名が異なっているディーラー同士で競合出来ます。
日産の販売店検索ページで絞り込んでいくと、もう一目瞭然ですね。
赤枠で囲った部分が会社名なので、会社名が異なるディーラー同士を競合させるようにしましょう。
※日産の車種別値引きページはこちら
ホンダディーラーの見分け方
上の画像の下線部分が会社名です。
囲い丸部分が異なるディーラー同士で、競合させる事が出来ます。
「ホンダカーズ熊谷 熊谷店」と「ホンダカーズ埼玉北 熊谷広瀬店」は別会社同士なので競合可能です。
「ホンダカーズ埼玉北 熊谷広瀬店」と「ホンダカーズ埼玉北 熊谷東店」は同じ会社同士なので、競合させる事は出来ません。
※ホンダの車種別値引きページはこちら
マツダディーラーの見分け方
マツダの場合は、青枠の「マツダ」が含まれている会社名と赤枠の「オートザム」は、完全に別会社なので競合させる事が出来ます。
また、「マツダ」が含まれている会社同士の競合は、表示されている社名が異なれば、「マツダ同士の競合」が可能です。
ただ、「マツダ」名が含まれている会社は、県をまたいだテリトリー制になっている地域が多いので、越境しても隣県のマツダが同じ会社のケースが多々あるので、その場合は同士競合が出来ないので注意しましょう。
また、オートザムはマツダが含まれている会社とは別会社ですが、地場企業が複数運営しているケースがあります。
「オートザム〇〇」の〇〇部分が異なっていても、同じ会社の場合があるので、一度検索してそのオートザムのHPで会社名を確認しましょう。
例)”オートザム熊谷”で検索して、その店のHP内を確認する。
(マツダのHPからではオートザムの会社名までは確認できません)
※マツダの車種別値引きページはこちら
三菱ディーラーの見分け方
三菱ディーラーは、同県内に複数の法人がある県が多いです。
上の画像では、「関東三菱自動車販売(株)川越店」と「上尾三菱自動車販売(株)川越店」は、会社名が異なるので、同士競合が可能です。
※三菱の車種別値引きページはこちら
スバルディーラーの見分け方
スバルは、基本的に各都道府県に一つの法人なので、同県内ではスバルディーラー同士の競合は出来ません。
他県へ越境して競合させる必要があります。
上の画像では、東京のスバルと神奈川のスバルで経営する会社が異なるので、スバル同士の競合が可能です。
※スバルの車種別値引きページはこちら
スズキディーラーの見分け方
スズキは、同県内に複数の販売会社が混在しているケースが多く、同士競合がしやすいでしょう。
上の画像では、「スズキ自販埼玉スズキアリーナ熊谷店」と「スズキ自販西埼玉スズキアリーナ深谷店」は、会社名が異なるので競合させる事が出来ます。
※スズキの車種別値引きページはこちら
ダイハツディーラーの見分け方
ダイハツの正規ディーラーは、スバル同様に各都道府県に1法人となっているので、同県内で正規ディーラー同士では競合出来ません。
隣県に越境して上の画像のように、東京のダイハツディーラーと神奈川のダイハツディーラーをピックアップして競合させる事になります。
後述しますが、各都道府県に1法人のため、県内で同士競合が出来ない場合、サブディーラーと競合させる方法があります。
※ダイハツの車種別値引きページはこちら
サブディーラーを探す
中古車販売店、中古車買取店、整備工場などで新車販売をしている所をサブディーラーと呼びます。これらサブディーラーは正規ディーラーから車を仕入れています。
サブディーラーと競合させる場合は、正規ディーラーの条件をサブディーラーにぶつけて値引きを引き出すのがコツです。
反対にサブディーラーの条件を正規ディーラーに伝えると、その正規ディーラーからサブディーラーが新車を仕入れている場合があるので、正規ディーラーが競合に乗ってきません。
最悪、サブディーラーへ値引きに対する指導が入る恐れがあります。(県をまたげばその可能性は低くなるので、他県のサブディーラーの条件として、正規ディーラーにぶつけるのはアリです)
サブディーラーを競合としてリストに入れるなら、正規ディーラーの値引きが伸びない時に検討すると良いでしょう。
正規ディーラーよりも大きな値引きが出る事が多々あります。
サブディーラーの探し方は、「地域名×新車×全メーカー」で検索すると出てきます。
例 横浜市)
以上、競合車のディーラーや同士競合のディーラーをリストアップして、新車の値引き交渉に挑みましょう!
下取り車の金額で絶対に損しないためにすること【マンガ付き】
新車を安く買うには、値引きをしてもらうのが一番手っ取り早いですが、下取り車があるならさらに安く買う事が出来ます。
やり方はとても簡単なので、是非参考にしてみて下さい。
ディーラーの下取り金額に騙されるな!?
新車へ買い替えるなら、下取り車をディーラーで査定してもらうのが一般的でしょう。
しかしここで注意してもらいたいのが、「ディーラーは下取り金額を低めに見積もっている」事なんです。
本来あるはずの下取り相場より安く買えれば、新車値引きを多少多くしても、ディーラーは下取り車の利益で回収できてしまう訳ですね。
また「値引きは限界です。その代わり下取り金額に10万円上乗せしたので、これで契約してください!」と言ったセールストークも可能になり、新車の値引きを抑えつつ、契約につなげる事が出来ます。
ディーラーはメリット大、ですがユーザーは損でしかありません・・・
ディーラーに騙されないためにする事
以前、管理人がフィットを売却した時の例で紹介します。
ディーラーの査定でフィットは52万円と言われました。
まだ年式も新しかったので、その下取り金額が妥当かどうか確かめるために、買取店にも査定してもらう事に。
買取店の査定サイトから申し込むと、概算の買取金額を教えてくれます。
その時の画像です。
出た金額は、なんとディーラーよりも20万円以上も高い買取金額でした。
概算とは言え20万円の差額・・・その後ディーラーへ出向き「買取店で75万って言われたんですけど」と伝えてみると、少々待たされましたが「今回決めてくれるなら2万上乗せして77万円で下取ります。もう限界です・・」
ホントに限界かどうか分かりませんが、52万⇒77万=25万円のアップです!
その時の契約書です。
もしディーラーの言う通りに最初の52万円で契約していたら、25万円の大損となっていました。。
この時した事は、査定サイトで表示された買取相場をディーラーへ伝えただけです。
これだけで25万円のアップに成功したので、下取り車がある方は是非参考にしていただきたいと思います。
ちなみに査定サイトで申し込んだ買取店にも査定してもらいましたが、本当に限界らしく1万円プラスの78万円を提示されました。
しかし+1万円位なら、納車まで乗っていられることを優先して、今回はディーラーへ出しましたが、買取店の方がそれ以上に高ければ、買取店へ売っても良いでしょうね。
この時利用した査定サイトは、ナビクル車査定です。
1分ほどの入力で買取店への査定申し込み後、画面上に買取相場が表示されるので、今回のようにディーラーの下取りと比較したい方、すぐに相場を知りたい方にはお勧めのサイトです。