トヨタのコンパクト・ミニバン「シエンタ」は、公式ホームページを見ると多彩なシートアレンジなどが紹介されていますし、収納についても記載があります。
しかし、内装や荷室の寸法などは記載されていませんし、収納の使い勝手がどうなのかは実際に使ってみないと分かりません。
これでは購入の踏ん切りがつかないという方のために、実際にシエンタをレンタルし、内装や荷室の広さを計測してみました。
また、収納の使い勝手も検証しましたので、是非とも参考にしてみてください!
シエンタの荷室の寸法は?
借りたシエンタのグレードは、7人乗り仕様の廉価グレード「ハイブリッド X」でした。
シエンタには5人乗り仕様もありますが、人気が高いのは7人乗りの方なので参考にしていただける方が多いかと思います。
まずはサードシートを立てたまま、フル乗車時を想定した状態で荷室の広さをチェック。
幅はホイールハウス間で110cm、奥行きは40cmでした。
シエンタは7人乗りのミニバンとしてはかなりコンパクトなので、さすがにこの状態での荷室スペースはミニマムです。
それでも、スーパーで買い物をするくらいなら十分ではないでしょうか。
試しに、マイ・リュックサックを積んでみました。
なんとなく荷室の広さがイメージ出来たでしょうか?
続いて、荷室開口部の大きさと荷室フロアの高さを計測してみました。
開口部の幅は105cmと荷室内部の幅に近く、高さも109cmとられているので使い勝手は良さそうです。
これなら、結構高さのある観葉植物なども積めるでしょう。
地面から荷室フロアまでの高さは51cmで、かなりの低床設計といえます。
先ほど画像をアップしたマイ・リュック(非常用品が詰め込んであるので結構重い)を片手で積み下ろししてみましたが、とてもラクでした。
続いてサードシートを折りたたみ、5人乗車時の荷室の奥行きを計測しました。
画像はセカンドシートを一番後ろにスライドさせた状態での計測結果ですが、奥行きは110cmでした。
セカンドシートを一番前までスライドさせると奥行きは120cmに増えるので、サードシート使用時の丁度3倍になります。
これだけの荷室スペースがあればレジャー用具もかなり積めそうですし、ホームセンターで少し大きめの物を買っても大丈夫そうですね。
また、家族4~5人で旅行に出掛けても、荷物やお土産の置き場に困ることはないでしょう。
次に、セカンドシートを前方にタンブルすると同時にサードシートを前方にダイブインさせ、2名乗車時の荷室の奥行きを計測。
161cmの奥行きが確保されると同時に、荷室フロアがほぼフラットになるので使い勝手が格段に向上します。
定尺ベニヤ板は積めませんが、ホームセンターで大きめのファニチャーを購入しても積めそうですね。
また、自転車やスノーボードなども積載できるので、レジャーでの使い道がグっと広がりそうです。
さらにシエンタのシートアレンジのいいところは、セカンドシートのタンブルやサードシートのダイブインが簡単にできることです。
セカンドシートは、シートバックを前に倒すと勝手にシートが持ち上がってタンブルしてくれる感じなので、力がいらずラクです。
サードシートのダイブインもそれほど力を使わずに済みますし、これなら女性でも楽勝で操作できると思います。
ルーミーのときはセカンドシートをダイブインするのが大変だったので、大げさではなく天国と地獄くらいの差です。
シエンタの荷室の広さや使い勝手には、合格点があげられます。
シエンタのセカンド/サードシートのスペースは?
全長4.2mあまりの短いボディながら、3列シート仕様が設定されているのはシエンタの魅力のひとつです。
しかし、もしセカンドシートとサードシートが窮屈だったら絵に描いた餅のようになってしまいます。
実際のところ、シエンタのセカンド/サードシートのスペースはどうなのでしょうか?
まずは、セカンドシートからチェックしてみました。
座面の幅は126cmで、5:5分割可倒式なので片側の幅は半分の63cmです。
5ナンバー車なので幅に余裕はなく、大人3人の乗車はきついでしょうね。
5人乗る場合は、1人はサードシートに座ってもらった方がいいかもしれません。
一方、座面から天井までの高さは99cmと余裕があり、身長177cmの筆者の場合で頭上にゲンコツが2個半入りました。
では、レッグスペースはどうでしょうか?
まず助手席側からチェックしてみました。
画像は助手席を一番前に、セカンドシートを一番後ろにスライドした状態で座ったものです。
この状態でレッグスペースは最大になりますが、ゲンコツが3つ入りました。
足を組むことはできませんでしたが、余裕は十分です。
ただ、この状態では助手席の足元がとても狭くなってしまうので、あまり実用的とはいえません。
次に、先ほどとは逆に助手席を一番後ろに、セカンドシートを一番前にスライドして座ってみました。
ご覧のように、膝が助手席のシートバックにくっつきそうになりました。
さすがに気分的にもかなり窮屈で、長時間の乗車は勘弁ものです。
現実的には、助手席・セカンドシートともシート位置を中間ぐらいにセットした状態が、それぞれの乗員が納得できるベストポジションなのかなと思いました。
続いては、運転席側のレッグスペースのチェックです。
運転席を筆者のドライビングポジションに調整した状態で、まずはセカンドシートを一番後ろにスライドさせて座ってみました。
画像ではちょっと分かりにくいかもしれませんが、膝とシートバックの間にゲンコツが2個入るスペースがありました。
これなら余裕は十分で、長時間のドライブもOKです。
次に、セカンドシートを一番前にスライドさせてみました。
今度は膝とシートバックの間にゲンコツが1個しか入らず、気分的には少し窮屈に感じました。
とはいえ、1時間くらいのドライブなら我慢できそうです。
続いて、サードシートのスペースを検証します。
シートの幅は95cmで、座面から天井までの高さは90cmでした。
サードシートは左右のホイールハウスの出っ張りがあるので、その分幅が狭くなっています。
体格のいい大人が二人乗ると、少し窮屈かもしれません。
座面から天井までの寸法もセカンドシートより9cm低くなっていますが、それでもゲンコツが1個入るスペースがありました。
次に、レッグスペースを検証します。
画像はセカンドシートを一番後ろにスライドさせた状態のものですが、膝がシートバックにピッタリくっついてしまいました。
これではさすがに厳しいものがあります。
では、セカンドシートを一番前にスライドしたらどうでしょうか?
今度はゲンコツ1個半くらいのスペースができました。
これなら、1時間くらいは座っていられそうです。
シエンタのセカンド/サードシートのスペースは、セカンドシートは合格点、サードシートはギリギリ及第点といったところでしょう。
とはいえ、このサイズのクルマで実用に耐えるサードシートが備わっている点は、評価して良いと思います。
シエンタの乗降性は?
シエンタはお年寄りや小さい子供さんのいる家庭で使われるケースも多いと思いますから、乗降性は重要なポイントです。
まずは、セカンド/サードシートの乗降性から検証してみましょう。
スライドドアの地面からサイドシルまでの高さは33cmと低く、乗り降りはラクでした。
また、スライドドア開口部の幅も63cmと十分で、サードシートへの乗り降りも思ったより容易にできました。
ただ、ミニバンとしては背が低めなのが災いし、油断をするとサードシートに潜り込むときに頭をコツンとぶつけることも・・・。
身長の高い方は、要注意です。
続いて、前席の乗降性を検証します。
地面からサイドシルまでの高さは、スライドドア部と同じ33cmでした。
シートのヒップポイントも丁度良く、自然な姿勢でサッと乗り降りできます。
シエンタの乗降性は、サードシートに乗り込むときの「頭上注意」をのぞけば満点をあげてよいでしょう。
シエンタの収納・小物入れの使い勝手は?
この項目では、シエンタの収納・小物入れの使い勝手を検証します。
まずは、助手席前のグローブボックスです。
大きさは標準的ですが、ソフトダンパーによりフワっとオープンするのがいい感じです。
取扱説明書などの書類を入れると、こんな感じになります。
グローブボックスの上には、オープントレイが備わります。
ちょっとした小物を置くのに便利そうですが、ボックスティッシュもギリギリ入りました。
さらにオープントレイの上には、アッパーボックスも備わります。
ちょっとヘンな形状ですが、こちらもボックスティッシュが収納できます。
ボックスティッシュの右側にはまだ小物類が置けるスペースがあるので、ヘンな形状なりに使い勝手はいいのかなと思いました。
助手席側の3段構えの収納は、なかなか便利に使えそうです。
さらに、センターコンソールの左側にもポケットが用意されています。
容量は小さいものの、小物入れとして使えそうです。
一方、運転席側にはこうした便利に使えそうな収納が備わらない点が気になりました。
収納といえばドアポケットと、アームレスト部分にあるドアプルハンドルポケットくらいで、これではとても十分とはいえません。
助手席の乗員は収納面でとても優遇されているのに、ドライバーに対するこの冷遇ぶりはどうしたことでしょうか?
次にドリンク類の収納ですが、まず運転席側と助手席側のインパネにカップホルダーが1個ずつ装備されています。
上の画像が運転席側、下が助手側です。
500mlのペットボトルを置いてみましたが、取りやすい場所にあり使い勝手は良好でした。
また、左右のドアポケットの部分にもボトルホルダーが備わっています。
画像は、運転席側に500mlのペットボトルを入れてみたところです。
位置的に下過ぎるうえに前寄りなので、使い勝手はお世辞にもいいとはいえません。
そのため、試乗中はもっぱらインパネのカップホルダーを利用しました。
続いてはセカンドシートの収納ですが、左右のスライドドアにポケットとボトルホルダーが備わります。
ポケットの容量は小さく、大したものは置けません。
ボトルホルダーに500mlのペットボトルを置いて使ってみましたが、身をかがめなければ取れないので使い勝手はイマイチでした。
また、セカンドシートに3人乗車した場合、真ん中の乗員がドリンクを置く場所がないなど、セカンドシートの収納は不足気味です。
続いてはサードシートの収納をチェック。
シートの左右に、画像のボトルホルダー&スマホホルダーが備わります。
ボトルホルダーは高さは丁度いいものの、位置的に少し後ろ過ぎる感じでした。
置いたペットボトルを取るには、反対側の手(右側の席なら左手)を使わないと取りづらく、使い勝手はイマイチ。
しかし、サードシートの収納がまったくない車種も存在することを考えれば、とにもかくにも収納が用意されている点は良しとすべきでしょう。
シエンタの内装や荷室スペースのまとめ
シエンタの内装スペースは、セカンドシートに関しては十分で、サードシートも広いとは言えないまでも必要なスペースは確保されています。
また、前席もシートのサイズがタップリしているうえ空間に余裕があるので、ゆったりした気分で運転できました。
荷室スペースは、フル乗車時はさすがにミニマムに留まりますが、サードシートを格納すれば十分なスペースがあります。
さらにセカンドシートまで格納すれば、かなり広くフラットな荷室スペースが出現する点もマルです。
収納・小物入れに関しては助手席だけはかなり豊富ですが、それ以外の席は十分とはいえません。
特に運転席側の収納は、もっと欲しいと思いました。
まあファミリー向けの車なので、助手席に居る奥さんや子供に収納部分のフォローをしてもらえばいいでしょう。
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これだけで25万円のアップに成功したので、下取り車がある方は是非参考にしていただきたいと思います。
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