2021年4月、北米で新型「アウトランダー」が発売される。
日本国内では当面現行型が継続販売されるが、この秋にはこの新型が発売されるだろう。
9年ぶりのフルモデルチェンジとなるだけに、注目している人も多いのではないだろうか。
ここでは、新型アウトランダーと現行型との違いを徹底的に比較するので、参考にして欲しい。
新型アウトランダーの外装デザインはダイナミックに変貌!
新型アウトランダーの外装デザインを現行型アウトランダーと比較してみよう。
ちなみに、プラットフォームは全面的に刷新されている。
新型アウトランダーのフロントビューは迫力がアップ
まずはフロントビューから比較。
画像上が新型アウトランダー、下が現行型アウトランダーだ。
新型アウトランダーでは、ダイナミックシールドと呼ばれる三菱最新のフロントマスクを継承しながらも、より力強くモダンなイメージに変貌している。
フロントマスクの造形に、ミニバン「デリカ:D5」との共通性を感じた人も多いだろう。
現行型アウトランダーのフロントマスクは取って付けたようなイメージが拭えないが、新型アウトランダーではボディのフォルムと見事に一体化している。
迫力やインパクトの点でも、現行型とは比較にならない。
サイドビューも現行型のノッペリしたイメージを一新し、彫刻的な造形に変貌している。
また、アルミホイールのダイナミックな造形にも注目したい。
新型アウトランダーのリアビューは彫刻的な造形に
続いて、リアビューを比較してみよう。
新型アウトランダーではテールランプが切れ長になり、バックドアやリアバンパーの造形もシャープになっている。
末広がりのCピラーも力強さを感じさせ、全般的にフロント回り同様にダイナミックなイメージに変貌した。
新型アウトランダーのデザインは魅力的だが、サイズアップが懸念事項
外装デザイン面で古さが否めなくなっていた現行型と比較し、大幅に魅力がアップしていることは間違いない。
ところで新型アウトランダーのボディサイズだが、現時点で全長は未公表ながら、全幅は1,868mm、全高は1,720mmと発表されている。
現行型よりも68mm広く、10mm高いサイズだ。
現行型アウトランダーの全幅は1,800mmとそれほど広くなく、日本の道路事情にマッチしていただけに、ワイド化は懸念事項と言える。
しかし、ライバル車が軒並み大型化しているだけにやむを得ないところだろう。
新型アウトランダーの内装デザインはモダンに変貌!
続いて、新型アウトランダーと現行型アウトランダーの内装デザインを比較する。
上の2つが新型アウトランダー、下の2つが現行型アウトランダーの内装の画像だ。
新型アウトランダーは北米仕様なので左ハンドルだが、勿論国内向けモデルは右ハンドルとなる。
インパネのデザインを比較すると、現行型アウトランダーは2012年のデビューだけあり、さすがに古さは隠せない。
それに対し、新型アウトランダーでは水平基調のモダンなデザインに変貌した。
メーターパネルは、廉価グレードではアナログメーターと7インチディスプレイの組み合わせ、上級グレードでは12.3インチフル液晶メーター「フルデジタルドライバーディスプレイ」を採用。
フル液晶メーターは現行型には設定がないので、この点でも確実に進化している。
またコンソール回りの造形も一新され、シフトセレクターもモダンなデザインとなった。
新型アウトランダーでは、ダイヤル型の走行モードセレクターが備わったことも変更点だ。
外装デザイン同様、新型アウトランダーの内装デザインは現行型から大幅に魅力アップしている。
新型アウトランダーのパワートレインは現時点ではガソリン車のみ
新型アウトランダーのパワートレインは、現時点ではガソリン車のみの設定となっている。
エンジンは現行型の2.4L直4から新開発の2.5L直4に変更され、最高出力が8.9%、WLTCモード燃費が2.6%向上。
駆動方式は現行型アウトランダーガソリン車同様、FFと電子制御カップリング式4WDが用意される。
追ってPHEVも追加されると思われるが、発電用のエンジンはリニューアルされた2.5Lに変更されるだろう。
新型アウトランダーは装備も現行型から進化!
新型アウトランダーは、装備面でも現行型から確実な進化を果たしている。
安全装備は「マイパイロット」の採用がハイライト
現行型アウトランダーから装備面で進化した点は、まず安全装備が充実したことだ。
新型アウトランダーでは、新たに先進運転支援システム「マイパイロット」が採用された。
マイパイロットは、先行車に自動追従走行するアダプティブクルーズコントロールと、車線中央付近を走行するようステアリング操作を支援するレーンキープアシストを統合した装備で、「eK」シリーズでお馴染みだ。
現行型アウトランダーはアダプティブクルーズコントロールは装備されているものの、レーンキープアシストの設定はなかった。
高速走行時の疲労軽減や事故リスク軽減の観点からすらば、これは大きな進歩と言えるだろう。
また衝突安全装備として、フロントセンターエアバッグが追加されたことも新型アウトランダーの特徴だ。
フロントセンターエアバッグは運転席と助手席の間に装着されるエアバッグで、側面衝突時に乗員のダメージを軽減する効果がある。
現行型でも安全性は十分に高いアウトランダーだが、新型ではさらに安全な車に進化を果たした。
快適装備は「三菱コネクト」の採用がトピック
快適装備面では、コネクテッドシステム「三菱コネクト」を採用したことが新型アウトランダー最大のトピックと言える。
事故や故障などの緊急時にボタンひとつでコールセンターに繋がるほか、エアバッグ展開時に自動で通報される機能も備わる。
またスマホとの連携機能が追加され、自車の位置を確認したり、離れた場所からのエンジン始動も可能だ。
こうした機能により、現行型アウトランダーから利便性が大幅に向上した。
全方位的に進化を果たした新型アウトランダー、あとはPHEVの追加が待たれる!
新型アウトランダーは、現行型では古さが否めなかった内外装デザインが全面的に刷新され、魅力が大幅にアップした。
安全装備の強化やコネクテッド機能の採用も、大きなポイントだ。
パワートレインも改良されているが、残念ながら現時点ではガソリン車のみしかラインナップされていない。
日本ではPHEVが主力、もしくはPHEVのみの展開になることが予想されるだけに、是非とも新型アウトランダーPHEVのデビューを期待したいところだ。