2019年10月にドイツ本国で発表された新型ゴルフは、コロナの影響もあり日本への導入が遅れていた。
しかし、2021年2月についに先行受注が開始され、今年半ばには導入が始まるようだ。
ゴルフには、ワゴンボディのヴァリアントやクロスオーバー仕立てのオールトラックもあるが、まずはハッチバックがリリースされる。
現行ゴルフは2012年発売という古さもあり、ライバルに対する絶対的なアドバンテージは薄れていた。
全面的にリニューアルされた新型ゴルフは、果たしてCセグメントのベンチマークに復活したのだろうか?
ここでは、現行モデルとの比較を交えながら新型ゴルフの詳細を探っていく。
新型ゴルフの主な進化のポイントはココだ!
新型ゴルフは、現行型と比較した場合「電動化」「デジタル化」「運転支援装備の充実化」の3つが主な進化のポイントになっている。
世界的な潮流になっている電動化に対しては、歴代ゴルフ初のマイルドハイブリッド車「eTSI」の追加で対応した。
また、デジタル化については全車にデジタルコックピットを標準化したことがトピックだ。
デジタルメータークラスターとタッチパネル式のインフォテインメントシステムにより、快適なドライブを約束。
そして運転支援装備の充実化に関しては、210km/hまで対応する「同一車線内全車速運転支援システム」や、システムがドライバーの異常を検知すると自動で停車させる「緊急時停車支援システム」の搭載が特筆される。
これまで後発のライバル達に対して遅れを取っていた部分を、一挙に取り返したと言えるだろう。
新型ゴルフの内外装はココが変わった!
新型ゴルフと現行ゴルフの内外装を比較してみよう。
新型ゴルフと現行ゴルフの外装を比較
画像の上2つが新型ゴルフ (英国仕様)、下2つが現行ゴルフの外装だ。
基本的にはキープコンセプトで劇的な変化はないが、細部には違いが見られる。
新型のフロントマスクは、シャープな造形のヘッドランプや薄型化されたアッパーグリル、逆に大型化されたロワーグリルが特徴だ。
リア回りもリアコンビランプの意匠やプレスラインの変更などにより、現行型より締まったイメージになっている。
全般的に、新型ゴルフは現行型よりモダンにイメージに変わったと言えるだろう。
新型ゴルフと現行ゴルフの内装を比較
上が新型ゴルフ、下が現行ゴルフの内装だ。
現行ゴルフはデジタルメーターを採用 (一部グレード) してはいるものの、全般的に古さは否めない。
対する新型ゴルフは、インフォテインメントシステムの採用などによりモダンなイメージに変貌。
またシフトレバーが機械式からバイワイヤ式に変更され、コンソール回りのデザインも洗練度を増した。
その他の装備面では、フロントウィンドウに運転に必要な情報を投射するヘッドアップディスプレイの採用が新しい。
新型ゴルフは、外装以上に内装の変化が大きいと言える。
新型ゴルフのボディサイズを現行型と比較!
新型ゴルフのボディサイズを現行型と比較してみよう。
欧州仕様の新型ゴルフのボディサイズは、全長4,284mm×全幅1,789mm×全高1,491mmとなっている。
日本仕様のボディサイズは、表示方法の違いにより全長4,285mm×全幅1,790mm×全高1,490mmになるはずだ。
現行ゴルフのボディサイズ全長4,265mm×全幅1,800mm×全高1,480mmと比較して、全長が20mm、全高が10mm拡大された一方で、全幅は10mm縮小された。
狭い道路や駐車場の多い日本では、僅かながらも全幅が縮小されたのは朗報と言えるだろう。
また、ホイールベースは現行型の2,635mmから2,619mm (日本仕様は恐らく2,620mmと表示) に短縮された。
国内に導入される新型ゴルフのパワートレインとグレードは?
本国仕様の新型ゴルフには、新設定されたマイルドハイブリッドの他に純ガソリンエンジンやディーゼルエンジン、プラグインハイブリッドなど多彩なパワートレインが用意されている。
このうち、まず日本に導入されるのは2種類設定されているマイルドハイブリッドだ。
ひとつは1L直3ガソリンターボエンジン (最高出力110ps / 最大トルク20.4kg・m) と48Vマイルドハイブリッドシステムの組み合わせ、もうひとつは1.5L直4ガソリンターボエンジン (最高出力150ps / 最大トルク25.5kg・m) と48Vマイルドハイブリッドシステムの組み合わせで、トランスミッションはいずれも7速DCTが搭載される。
日本向け現行ゴルフに用意されるのは1.2L直4ガソリンターボと1.4L直4ガソリンターボ、及び2L直4ディーゼルターボなので、パワートレインは一新されるわけだ。
欧州仕様車の0-100km/h加速タイムは、1Lモデルが10.2秒、1.5Lモデルが8.5秒と発表されている。
日本向けにラインナップされるグレードは、1Lモデルの「eSTI アクティブ」と1.5Lモデルの「eSTI スタイル」及び「eSTI Rライン」の3タイプだ。
新型ゴルフはCセグメントのベンチマーク間違いなし!
新型ゴルフは現行ゴルフと比較して内装や安全性が向上したほか、燃費の向上も大いに期待できる。
ドライバビリティや乗り心地、静粛性といった基本性能も確実にアップしているに違いない。
恐らく再びライバルを突き放し、Cセグメントコンパクトカーのベンチマークに復活することは間違いないだろう。
また購入に際しては、3月末までに予約すればオプション費用を5万円支援するサービスが受けられるので、早めに決断した方が良さそうだ。