トヨタのトールワゴン「ルーミー」は、コンパクトなボディサイズの割には室内スペースが広そうに見えます。
しかし、公式ホームページを見ても寸法は記載されていませんし、具体的にどれくらいのスペースがあるのかなかなか分かりません。
そこで、実際にルーミーを借りて内装と荷室の寸法を計測してみました。
購入を検討されている方は、是非とも参考にしてみてくださいね!
ルーミーの荷室の寸法は?
ルーミーの荷室はさまざまなシートアレンジが可能ですが、はじめにリアシート使用時の寸法を計測してみました。
リアシートは左右独立で前後にスライドさせることができますが、まずは一番後ろにスライドさせた状態で計測。
幅は103cmで、奥行きは55cmでした。
この状態ではさすがに広いとはいえませんが、日常の買い物程度なら十分対応できるでしょう。
また、家族そろって1~2泊の旅行に出掛けた場合も、なんとか荷物とお土産を積めそうです。
マイリュックサックを積んでみましたが、スペースにはまだ余裕があります。
続いて、リアシートを一番前にスライドさせたときの荷室寸法が下の写真です。
奥行きは79cmで、24cm長くなりました。
面積が1.5倍近くになるので、これならちょっと大きめの荷物でも積めそうです。
リアシートのレッグスペースは狭くなってしまいますが、それでも必要最小限のスペースは確保されるので、この状態でも十分実用になります。
次に、バックドアの開口部の大きさを計測してみました。
幅が107cm、高さが99cmという寸法でした。
ボディの全幅が狭い割には開口部の幅が大きく取られている点は良いのですが、少し気になったのは下側が台形状にすぼまっていることです。
スクエアな形状なら、もっと使い勝手が良くなったことでしょう。
一方、高さは十分で、観葉植物などの丈のある物でもラクに積め込めそうです。
次に、地面から荷室フロアまでの高さを計測しました。
開口部の下端部までの高さは55cmでしたが(※公式ホームページによると52.7cm)、その上の多機能デッキボードまでの高さは63cmありました。
多機能デッキボードの高さが実質的な荷室フロア高になりますが、特に低い方とはいえません。
とはいえ、実際に荷物を積み下ろししてみたところ苦労することはなかったので、これはこれで適切な高さといえそうです。
話を荷室スペースに戻しますが、続いてリアシートを倒してみました。
さすがにスペースがグっと広くなります。
リアシートは6:4分割可倒式になっているので、片側だけを倒すことも可能です。
向かって左側の一人掛けシートの幅は48cm、右側の二人掛けシートの幅は63cmでした。
リアシートに人を乗せながら長尺の荷物を積みたい場合は、便利ですね。
ただ、どちらを倒すにしても荷室に段差が出来てしまうので、荷物の種類によっては困ることもあるでしょう。
でも心配はいりません。ルーミーはリアシートをダイブイン格納して荷室をフラットにすることもできるのです。
その状態で計測した荷室スペースが、下の写真になります。
運転席は身長177cmの筆者に合わせたポジションに、助手席は一番前にスライドさせた状態にしてありますが、荷室の奥行きはそれぞれ141cm、156cmでした。
これだけの奥行きがあれば自転車も積載できますし、スノーボードも載せられそうです。
なによりも、フラットになるのがありがたいですね。
ただ、リアシートをダイブインさせる作業は結構面倒で、力も必要でした。
手順としては、まず運転席と助手席を一番前にスライドさせ、リアシートをヘッドレストを一番下げた状態にしてから一番後ろにスライドさせます。
次にリアシートのシートバックを前に倒して固定し、シートロック解除ストラップを引いてシートロックを解除します。
ストラップの場所は、リアシートのドア側の座面下です。
そして、シートバックに付いているシートバンドを持ってシートを持ちあげ、前方にダイブイン格納します。
写真は左側リアシートのシートバックですが、屋外から操作するときは上のバンドと右側のバンドを、室内からの場合は上のバンドと左側のバンドを持ちます。
リアシートを引き上げるのはそれなりの力が必要なので、女性にはちょっと荷が重いかもしれません。
もう少し簡単な手順で、かつ力を使わずに操作できる方法はなかったものかと思ってしまいました。
筆者は面倒くさがりなので、もしルーミーを購入したとしてもこのダイブインモードはまず使わないでしょう。
また、ルーミーは前後のシートをつなげてフルフラットにすることもできます。
フロントシートの座面の先端からリアシートのバックレストの後端までは220cmあるので、かなり長身の人でも問題なく横になれるはずです。
故・ジャイアント馬場さんでも余裕だったことでしょう。
ルーミーのリアシートはクッションが薄く座り心地はあまり良くないのですが、このモードにして横になる限りはとても快適でした。
ただ、フルフラットを謳っているものの、リアシートのバックレストは少し角度が付いているので、人によっては熟睡できないかもしれません。
本格的な車中泊用というよりは、休憩用として割り切った方が良さそうです。
完全なフラットにするには、クッションを敷いたりなど、工夫が必要です。完全フルフラットになれば、ルーミーで車中泊も出来そうですね。
フルフラットモードにするにはフロントシートを一番前にスライドさせ、リアシートを指定された位置にスライドさせる必要があります。
写真で説明しますと、シートの「ISO FIX」のOとFの間にある矢印と、内張りの「F-FLAT」の矢印を合わせればOKです。
ダイブインモードと違い力を使うことはないので、ラクでした。
ルーミーのリアシートのスペースは?
ルーミーのようなハイト系モデルはリアシートを使う機会が多いはずですから、リアシートのスペースが広いかどうかは重要なポイントです。
まず、リアシートの幅を計測してみました。
端から端まで125cmで、6:4分割部分の向かって右側は57cm、左側は68cmでした。
ルーミーの全幅は5ナンバー枠を使い切っていないので、シートの幅も狭くなっています。
ボディ側面が垂直に切り立ったデザインになっているとはいえ、大人が3人座るとさすがに窮屈かもしれません。
また、座面から天井までの高さも計測してみました。
天井部分が映っておらず申し訳ないですが、高さは101cmあるのでかなり身長の高い人でも頭が天井についてしまうことはないでしょう。
続いて、実際にリアシートに座ってレッグスペースがどのくらいあるかを検証してみました。
まずは、運転席を筆者のドライビングポジションにした状態でリアシートを一番前にスライドさせ、その後ろに着座。
この状態でも膝からシートバックには隙間があり、ゲンコツが1個半入りました。
次に、リアシートを一番後ろにスライドさせた状態で着座。
膝とシートバックの間にゲンコツが4個も入り、ご覧のとおり足を組むこともできました。
続いて、助手席側を検証します。
まずは助手席を一番後ろにスライド、リアシートを一番前にスライドというもっとも厳しい状態でチェック。
さすがに膝がシートバックについてしまうかと思いきや、ゲンコツ1個分のスペースがありました。
とはいえ、この窮屈な状態で長時間の乗車は勘弁願いたいものです。
続いて、助手席を一番前、リアシートを一番後にスライドしてチェックしました。
シートバックと膝の間にはゲンコツが4個半も入り、足を組んでもつま先がシートバックに当たることはありません。
リムジンも顔負け(乗ったことはありませんが・・・)のレッグスペースといえるかもしれません。
ルーミーの乗降性は?
続いて、ルーミーの乗降性を検証してみましょう。
ルーミーは街乗りで頻繁に乗り降りする機会が多いと思いますので、乗降性はとても重要です。
まず、地面から前席のサイドシルまでの高さを計測しました。
33cmという数値はかなりの低床で、乗り降りはとてもラクでした。
ルーフが高いので頭をぶつけることなどまったくありませんし、前席の乗降性は満点を与えられます。
では、後席はどうでしょうか?
こちらは37cmで、前席よりも4cm大きい数値でした。
とはいえ、これでも十分低床といえますし、スライドドアの開口部も大きいので乗り降りはラクチンそのものです。
写真はお台場で展示車を撮影したものですが、2段式のグリップも付いているので小さい子供さんやお年寄りでも苦もなく乗り降りできると思います。
ルーミーの収納・小物入れの使い勝手は?
続いて、ルーミーの収納・小物入れの使い勝手を検証します。
グローブボックスの上にはオープントレイがあり、スマホやポーチなどを置くのに重宝しそうです。
ただ、ボックスティシュを置くのは無理なので、もう少し大きければなお良かったと思います。
グローブボックスの大きさは標準的で、特に気の利いた構造になっているわけでもありませんが、普通に車検証や取扱説明書などを入れておくには十分でしょう。
また、センタークラスターの下部には大型のダストボックスが備わります。
500mlのペットボトルなら4本入りるので、ゴミ箱としての容量は十分でしょう。
また、着脱式になっているのでゴミ捨てをするのもラクです。
そして運転席と助手席の間には、「センターフロアトレイ」と呼ばれる物を置くスペースがあります。
カバンなどが置けるほか、ボックスティッシュも余裕で置けます。
素っ気ない収納スペースですが、意外と使えるかもしれません。
また、当然ながらフロントドアには書類などが収納できるポケットと、500mlのペットボトルが収納できるボトルホルダーが備わります。
ペットボトルを置いてみましたが、使い勝手はまあ普通といった感じで、特に問題はなしです。
また、アームレストの部分にあるプルハンドルポケットは、駐車券や小銭を入れておくのに重宝しました。
ルーミーの内装や荷室スペースのまとめ
ルーミーの内装スペースは、前席・後席ともかなり余裕がありました。
運転席回りの空間はかなり広々していて、5ナンバーサイズの小さなクルマであることを忘れてしまうほどでした。
また、運転席と助手席は採寸しませんでしたが、大きさもタップリしていて座り心地も悪くありません。
リアシートはヘッドスペースが余裕タップリなことや、後ろにスライドさせたときのレッグスペースが広大であることから、こちらも居心地が優れていました。
ただ、何分シートの幅が狭いので快適に座れるのは大人なら2人までで、小学生以下の子供なら3人でも大丈夫かなという印象でした。
また、フルフラットモードでの寝心地が良かったので、試乗でなければこのまましばらく休んでいたいと思ったほど。
ルーミーを買ったなら、是非ともフルフラットモードを試して欲しいですね。
荷室スペースに関しては、全長3.7mという短いボディの割にはかなり頑張ってスペースを生み出していると思います。
リアシートを使用している状態でも、日常の買い物などなら困らない程度のスペースがありますし、リアシートを畳めばホームセンターでドッサリと買い物しても大丈夫そうです。
総括すると、室内スペースに関してはこのクラスとしては満点をあげても良いくらいでした。
これ以上のスペースを望むなら、もっと大きいミニバンを選ぶしかないでしょう。
一方、収納スペースに関してはもうひとつという感じでした。
この手のクルマは何よりもユーティリティが求められるので、もうひと頑張り欲しかったところ。
収納に関しては、ライバルの「スズキ・ソリオ」の方が一枚上手といえそうです。
下取り車の金額で絶対に損しないためにすること【マンガ付き】
新車を安く買うには、値引きをしてもらうのが一番手っ取り早いですが、下取り車があるならさらに安く買う事が出来ます。
やり方はとても簡単なので、是非参考にしてみて下さい。
ディーラーの下取り金額に騙されるな!?
新車へ買い替えるなら、下取り車をディーラーで査定してもらうのが一般的でしょう。
しかしここで注意してもらいたいのが、「ディーラーは下取り金額を低めに見積もっている」事なんです。
本来あるはずの下取り相場より安く買えれば、新車値引きを多少多くしても、ディーラーは下取り車の利益で回収できてしまう訳ですね。
また「値引きは限界です。その代わり下取り金額に10万円上乗せしたので、これで契約してください!」と言ったセールストークも可能になり、新車の値引きを抑えつつ、契約に繋げる事が出来ます。
ディーラーはメリット大、ですがユーザーは損でしかありません・・・
ディーラーに騙されないためにする事
以前、管理人がフィットを売却した時の例で紹介します。
ディーラーの査定でフィットは52万円と言われました。
まだ年式も新しかったので、その下取り金額が妥当かどうか確かめるために、買取店にも査定してもらう事に。
買取店の査定サイトから申し込むと、概算の買取金額を教えてくれます。
その時の画像です。
出た金額は、なんとディーラーよりも20万円以上も高い買取金額でした。
概算とは言え20万円の差額・・・その後ディーラーへ出向き「買取店で75万って言われたんですけど」と伝えてみると、少々待たされましたが「今回決めてくれるなら2万上乗せして77万円で下取ります。もう限界です・・」
ホントに限界かどうか分かりませんが、52万⇒77万=25万円のアップです!
その時の契約書です。
もしディーラーの言う通りに最初の52万円で契約していたら、25万円の大損となっていました。。
この時した事は、査定サイトで表示された買取相場をディーラーへ伝えただけです。
これだけで25万円のアップに成功したので、下取り車がある方は是非参考にしていただきたいと思います。
ちなみに査定サイトで申し込んだ買取店にも見てもらいましたが、本当に限界らしく1万円プラスの78万円を提示されました。
しかし+1万円位なら、納車まで乗っていられることを優先して、今回はディーラーへ出しましたが、買取店の方がそれ以上に高ければ、買取店へ売っても良いでしょうね。
この時利用した査定サイトは、ナビクル車査定です。
1分ほどの入力で買取店への査定申し込み後、画面上に買取相場が表示されるので、今回のようにディーラーの下取りと比較したい方、すぐに相場を知りたい方にはお勧めのサイトです。