トヨタのハイブリッド車「アクア」はコンパクトカーなのでボディサイズが小さく、日本の道路事情にマッチしているといえます。
しかし、外観から受ける印象はそれほど視界や見切りが良さそうには見えません。
そこで、実際のところアクアは運転や駐車がしやすいのか難しいのか、特別なコツはあるのかを徹底的に検証してみました!
アクアのボディサイズは?
試乗したアクアのグレード「S」のボディサイズは、以下のとおりです。
全長 4,050mm
全幅 1,695mm
全高 1,455mm
全長は4mをわずかに超える程度と短く、全幅も5ナンバーサイズの枠内に収まっています。
狭い路地や駐車場の多い日本では、このくらいの大きさがジャストサイズといえるかもしれません。
ここで、トヨタのコンパクトカーの中で末っ子的存在になる「パッソ」とボディサイズを比較してみましょう。
パッソ S
全長 3,650mm
全幅 1,665mm
全高 1,525mm
アクアはパッソよりひとまわり大きく、全長で40cm、全幅で3cm差があります。
しかし、この差が問題になるのはよほど狭い駐車場くらいなので、実際はあまり気にする必要はないでしょう。
アクアの車両感覚はどうか?
アクアは燃費性能を良くするため、空力特性を重視したスタイリングを採用しています。
空力優先の流麗なスタイリングを持つクルマは、往々にして車両感覚がつかみにくいものですが、アクアの場合はどうでしょうか?
アクアの運転席に乗り込むと、まずボンネットがまったく見えないことに気づきます。
写真は市街地走行中に撮影したものですが、ボンネットの先端の位置が分からない上、運転席からボンネット先端までの距離が長いので、停止する場合も前車との距離が空きがちになります。
うっかり接近すると、ぶつけてしまいそうで怖いからです。
オプションの「インテリジェントクリアランスソナー」か「コーナーセンサー」が欲しくなるところですが、試乗車には付いていませんでした。
オプションのない状態で、駐車やUターンの際に壁などの障害物に鼻先を寄せる場合は、はた目にはかっこ悪く見えても一旦クルマから降り、障害物との距離を確認した方が良いでしょう。
また、アクアのように運転席からボンネットが見えないクルマは、見えるクルマと比べて狭い場所のすり抜けや離合などがしづらい傾向があります。
ただ、救われるのは5ナンバーサイズのメリットで左右のAピラーが同時に視界に収まることです。
左右のAピラーが全幅の目安になるので、すり抜けや離合は意外と容易でした。
また、前方にいくほど下がっていくベルトラインや三角窓のおかげで側方の視界が良いので、ボディを路肩いっぱいに寄せるのもそれほど難しくありません。
ただ、その際はドアミラーをチラチラ見ながら、ボディと路肩との距離をチェックすることをお勧めします。
アクアに乗る前は結構運転に気を使いそうだと思っていましたが、いい意味で予想を裏切られました。
アクアの前方の視界は?
アクアのフロントウィンドウは面積が大きい一方、強い傾斜が付けられています。
そのため運転席から見た場合の天地の丈は小さく、前方視界はそれほど良いとはいえません。
また、ミニバンやSUVと違って着座位置が低く、見晴らしも良くはないので、先の先を読んだ安全確認はしづらい方です。
そしてもうひとつ、写真でお分かりと思いますが、眼前に迫るルームミラーが視界を遮る点も無視できない問題になっています。
少し乗っていれば慣れてしまうとはいえ、ルームミラーの設置場所はあまりほめられたものではありません。
これで社外品の大型ワイドミラーでも装着した日には前方視界が絶望的になりそうので、止めておいた方が良いでしょう。(純正オプションのワイドインナーミラーなら大丈夫そう)
また、斜め前方の視界に関しても、太く傾斜の強いAピラーが視界を遮りがちです。
このAピラーが特に邪魔に感じるのが、ワインディングを走行するときです。
ブラインドコーナーの先の情況をするために身体を左右に振る必要があるので、かなり煩わしく感じました。
そうやっても先の情報が見えづらいことがあるので、速度は控えめにした方が良いでしょう。
総じてアクアの前方視界はあまり良い方ではないので、視界や見晴らしの良いミニバンや軽トールワゴンなどから乗り換えた場合、最初は少し戸惑うかもしれません。
アクアの後方視界は?車庫入れはしやすい?
前方視界がいまいちのアクアですが、後方視界はどうでしょうか?
まず真後ろの視界ですが、アクアはリアウィンドウの面積が小さいため、あまり良いとはいえません。
この写真を見ると穴倉からのぞいているような印象を受けるかもしれませんが、実際にはそこまで後方視界は悪くありません。
しかし、上下・左右とも寸法が小さめなので、見える範囲は限られています。
後席に人を乗せた場合は、遮られて絶望的な視界になってしまうでしょう。
次に斜め後方視界ですが、アクアはCピラーが太い上にベルトラインが後ろ上がりになっているので、この点でも難があります。
バックするときに歩行者やポールなどが死角に入ってしまうことがあるので、十分注意が必要です。
このようにアクアは後方視界に問題が多いので、バックでの駐車には気を使います。
幼児が周辺で遊んでいる状況の中でバックで発車する場合は、クルマを動かす前に車外から後方の安全確認をすることが欠かせません。
また、ベルトラインが後ろに向かうほど上がっていくデザインなので、駐車場の白線の枠内に真っ直ぐ停めるのも結構難しいのです。
窓から顔を出して直接白線を確認すれば問題ないのですが、雨の日の屋外では遠慮したくなります。
ちなみに、オプションのカーナビが装備されていた試乗車には「バックガイドモニター」も備わっていたので、アクアの駐車時にかなり助けられました。
目視だけの場合と比べて見える範囲が広くなりますし、ステアリング操作に連動した予想進路線のおかげで、枠内に真っ直ぐ停めるのも容易です。
車体サイズの小さいコンパクトカーの場合、この手の装備は別になくてもいいと思うケースが多いのですが、アクアには必需品に思えました。
コンパクトカーは車体が小さくリアのオーバーハングも短いので、本来は駐車が苦にならないものです。
アクアの場合は、バッグガイドモニターを付けることではじめてコンパクトカーらしく駐車がしやすいクルマになる、といえるかもしれません。
アクアの運転しやすさ、コツのまとめ
アクアはボディサイズがコンパクトなので、基本的にはそれほど運転が難しいクルマではありません。
免許取り立ての初心者の方や、長年クルマの運転から遠ざかっているペーパードライバーの方、運転に自信が持てない女性の方などでも、持て余してしまうことはないはずです。
しかし、視界に問題があるため運転の難易度がやや上がってしまっているのも、また事実です。
前方視界に関しては、角度のついた太いAピラーや眼前に迫るルームミラーには慣れるしかありません。
一方、運転席からボンネットが見えない問題に関しては、本文中でも触れたインテリジェントクリアランスソナーやコーナーセンサーを装着することでカバーできます。
こうした装備があれば、駐車やUターンの際に鼻先を壁などにギリギリ寄せるのも、かなり楽になるはずです。
また、後方や斜め後方の視界が悪い件に関しても、バッグガイドモニターの装着でカバーすることができます。
社外品のカーナビを選ぶ場合も、バックカメラがオプション設定されていることが多いので、是非とも装着したいところです。
それに加え、リアにもコーナーセンサーを装着すれば駐車対策は万全なものになるでしょう。
そこまでやれば、駐車が大の苦手という初心者や女性の方でも、安心して駐車にのぞめるはずです。
こうした装備を付けると当然それなりにお金がかかりますが、ボディを擦ってしまったりほかのクルマにぶつけてしまったりすることを考えれば、安いものではないでしょうか?
もし、どうしてもお金をかけるのがイヤだという場合は、駐車の際はとにかくゆっくりと、場合によっては一旦停車しながらクルマを動かすことが望まれます。
ゆっくり動いていれば、万が一障害物にぶつかってもダメージは最小限で済みますし、人にぶつかってしまった場合も大けがにはつながらないからです。
最後に付け加えさせていただきますと、ここまでの検証結果はあくまでも筆者の主観なので、すべての方が同じ感想を持つとは限りません。
アクアに興味があるけれど運転しやすいかどうかが心配というなら、迷わずディーラーに足を運んで試乗することをお勧めします。
こんな車は運転しづらくて乗れたものではないと思うかもしれませんし、なんだ意外と乗りやすじゃないか、と感じるかもしれません。
この記事を参考にしていただきつつも、最終的には「百聞は一見に如かず」で、ご自分でアクアに試乗されるのが一番です。
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